今日はいよいよ野反峠の峠走の日でありました。
やりましたよ、ちゃんと。
野反峠(本名は野反湖富士見峠というらしいですが面倒なので野反峠と呼びます)は、利根川水系と信濃川水系とを分ける中央分水嶺に位置する標高1561mの峠です。野反湖を見下ろす景色が日本離れしていて、それを見たいというのも今回野反峠を選んだ理由です。
アクセスはJR吾妻線の長野原草津口駅から。google mapによれば往復52km、標高差約1000mです。52kmなんて走ったことありません。
そんな距離走ったことないし、しかも峠走なので、こう見えてもだいぶ慎重に準備しそれなりに緊張してこの日を迎えました。
人さまに迷惑をかけないように(遭難とか)、今回はトレランベストを着用し、最悪走れなくなっても大丈夫なように、タオルと着替えとウィンドブレ―カーを備えます。それと緊急用アルミシートも。大袈裟か?いや、そんなことないでしょう。
トレランベストはRaidlightのResponsiv 10Lです。
これ、結構古いモデルのようで、脇の部分のダイヤル式調整(これがRaidlightの命でありますが)はあるものの、脇の部分の生地のメッシュが異様に分厚く(現行モデルでは薄手で透けるような微細なメッシュ素材)、またフロントポケットにジッパーがなかったりキー用のフックがなかったり。。
ま、いいけど。
ちなみに4/29の上日川峠の後のランは。。
4/30(土)パークラン5km@404+アップ(現地までの移動)2.1km+ジョグ12.3km@530(GWカウンター50/200)
5/1(日)ジョグ15.6km@506(GWカウンター66/200)
今日、野反峠走を完遂すればカウンターは一気に118/200となり、だいぶラクになります。
さて。
4時15分起床。始発電車に乗ります。結構混んでます。
今回、たかだか峠走なのに新幹線に乗ります。何やってんだか。。東京から乗っても大宮から乗っても着く時間が一緒と分かったのでケチって大宮まで在来線で行き、大宮から高崎まで新幹線。
高崎から再び在来線(吾妻線)に乗ります。吾妻線ホームでは、ロードバイクの輪行の人が10人くらい列車を待ってました。みんな渋峠行くんかなぁ、と思いそのなかの一人に声をかけ「渋峠めっちゃいいですよー」と言ったら、もう4回も行ったことがある人でした。ズコッ🤣
吾妻線にガタゴトと揺られて8時49分に長野原草津口駅に到着です。自宅から実に4時間。。もうすでに疲れました。
この駅、草津口を名乗るだけあって、草津温泉行きの連絡バスが数分の接続で発車します。次回はこれで草津まで行って渋峠峠走というのもいいかもしれません。
さ、こちらも観念して出発です。
26kmほどと思われる行程ですが、最初の15kmちょっとはアップダウンを繰り返しながら少しづつ高度を稼ぐ感じで、標高差1000mのうち300mくらいしか上りません。なのでその後の10kmが本格的な峠道で平均斜度は7%程度、まあこういうスペックですが、10kmも続くとなると、またそれが15km走った後に現れるとなると、割とやんなっちゃうレベルです。
今回、先は長いので、最初からゆっくりペースで行くことを徹底します。
キロ6でいいんだぞ、と言い聞かせます。
チャーリーさんのブログにあった「旅するように走る」ってのも心がけようと思いました。写真撮ったり、下りではそば屋に寄ることも検討。
で、1kmもしないうちに早速写真。白根山ですかね。あの稜線の向こうは日本海側です。待ってろよー、中央分水嶺!
天気も良く、545くらいのペースで気持ちよく走ります。最初のうちはきつい斜度の坂はあまりないのですが、アップダウンが多いです。
特にダウン!結構急な坂を何回も下らせるじゃんよー。300mくらい下る箇所も5箇所くらいあります。往路にその分余計に上らなくてはならないのもさることながら、帰りにこれを上らなくてはならないのが憂鬱です。。
10kmほどで道の駅六合(くに、と読みます)ですが、止まらずに通過。なんか快適に走れてるし、これまで、最初の写真撮ったときとおにぎりに日があたらないよう荷物を少しいじった以外は止まってないので、寄り道は帰りにすることにして、上りはこのまま止まらずに上りきろうという欲が出ます。
道は引き続きアップダウンを繰り返しながら川沿いの峡谷を進みます。ここを流れる白砂川というのは水がきれいです。
※写真は帰りに撮ったもの
15km地点くらいで花敷温泉の入口にあたる集落があります。ここによさげなお蕎麦屋さんを見つけたので、帰りに寄りましょう。
ちなみに花敷温泉が左に分岐する三叉路にラスト自販機があります。
16㎞手前で白砂川をこんな感じで渡ると、
いよいよ峠道が始まります。
いきなり15%超あると思われる激坂を上ると集落に入り、集落の中はやや斜度が緩みますが集落を出てから再び激坂に。
しかし、全体で平均斜度7%程度なので、最初の激坂区間を超えれば、ところどころに10%程度がみられるほかは、結構緩めの斜度が続いたりするので、なんとか助けられてる感じです。
1kmごとに「野反湖まで◯km」の表示が出ますが、斜度が緩めなのでカウントダウンも結構早目のイメージ。疲労はさすがに蓄積されてますが、これはなんとかいけそうかな。
あと2km表示のあたりで景色が開けます。
あー、ここまで来てよかったー、と満ち足りた気持ちになります。あと2km、この調子で頑張ろう。
と、残り2kmでいきなり斜度が上がります。
マジか。
緩斜であと2kmならもう大丈夫っしょ、と勝ち戦モードが脳内を支配してましたが、斜度上がったらまずいよ、もうエネルギー残ってないっすよ。
とにかくどんなに遅くても止まらないことだけを考えますがキツいです。
こういうとき、どうしたら良かったんでしたっけ。
そうです、二宮金次郎走法です。
前を見るな、そこに希望はない。あるのは延々と続く急坂のみだ。それならばむしろ己が踏みしめる一歩一歩、これを然と目に焼き付けながら己の力のみを信じて駆け上がる、それが最善の結果をもたらすのである。
こんな感じで良かったでしたっけ?(笑)
新走法を繰り出したおかげでなんとか止まらずに最後の2kmを切り抜けると、ようやく稜線にたどり着き、そしてその向こうには野反湖が。
この景色が見たかったのです。
かかった時間は2時間40分ほどでした。
ま、思ったよりも、初夏感はなおのこと春感もあまりなく、寒々としてる感じを引きずってますね。
上ってるときは風もあまりなく暑かったのですが、分水嶺に出た途端、日本海側からの冷たい風に吹かれます。
うーん、これぞ分水嶺。
太平洋側から来てここまで上ってきましたけど、この写真に映っている範囲のひとたち(ていうか水)はみんな反対側の日本海に流れちゃうんです。
これぞ分水嶺。
とにかく寒いのでウィンブレ着ます。本当はここで湖見ながらおにぎり食べようと思ってたのですが、そんな状況ではないのでレストハウスに入って暖かいなめ茸蕎麦を頂くことにします。建物のなかは暖房まで入ってます。
と、そこにおばさん数人組がやってきました。
「お兄さん、速いねぇー」
「もしかして途中でクルマでボクのこと抜かしました?」
「うん。で、もう着いてるからさ。速いなーと思って。なんか大会とか出てんの?」
そうそうそうそう、こういう反応が欲しいのですよ(笑)。
※できれば若い女性からも欲しい
そんなこんなで蕎麦を食べ終わり、また外に出ます。
こちら分水嶺方面。
こちら太平洋側。
寒いので、もう下ります。
下りはゆっくり行きましょう。
峠走って、上りのほうがもちろんキツいのですが、上りは、上まで行きたいという思いもあり、アドレナリンも出ちゃってるので、結構頑張れるんです。
一方の下りは、アドレナリンもやる気も放電済みで、「もう今日は辛いことはオレの身には起きないんだよね」くらいの覚悟しかないので、はっきり言って頑張るのが大変なんです。
今日も、もう26km走ってるので、さらに同じだけ頑張って下るなんて考えたくもないので、とにかくラクする気満々。長いのでラクでないことは分かっていますが。。
走り出してすぐ、なめ茸蕎麦を食べてすぐということもあり、横腹がキリキリ痛み出したので、それを理由に何度か立ち止まります。
ウィンブレも暑くなってきたので、脱いだり。
写真撮ったり。
そんなこんなで峠区間はだいぶのんびり下りてきました。
峠区間が終わると、長野原まで15kmのところにあった蕎麦屋のところに来ますが、頂上で蕎麦食べちゃったので、寄るのは止めにして、あと5km走って道の駅六合で休むことにします。
上り返しがあることもあり、この5kmけっこうゲンナリの5kmでした。写真とったりして2回ほど止まったし、また。
道の駅六合。
ここでも何も食べず、自販機でエナジードリンクを買い、手元のジェルを摂って、少し休んだところで出発します。
道の駅までの5kmもゲンナリだったのに、あと10kmか。。頑張れるのかな。まだ上り返しも沢山あるし。。
今日、東京への帰りはケチって高速バスにしたんです。余裕を持って16時23分のバスを予約したんですが、どうも残り10kmマジメに走れば15時には長野原草津口に着けそうです。そうすると1本前の15時23分のに乗れます。
なんもないところで1時間も時間つぶしたくない、と思った瞬間、マジメに走る気が出てきました。
といってもいいとこ530くらいのペースしか出ないのですが、それでも間に合います。上り返しが7~8箇所はあったでしょうか、もう補給もないしヘロヘロになりながらなんとか10km止まらずに走り、14時57分に長野原草津口に着きました。
大急ぎでコインロッカーから荷物を回収、スマホで予約変更し、汗ふいて着替えて。
で、なんでそんなに急いでたかというと、ビール、ビール。
ぷはー、美味い!
野反峠、景色はとても良いところです。峠走としては、距離の長さはともかく、前半部分のアップダウンが多く、復路でヘロヘロのときに何度も上らなくてはならないのが非常にキツいところです。距離が長いのがとにかくキツいですけど、もちろん。
峠区間自体は、激坂区間は短くて5~7%程度の斜度が大半なのでそれほど負荷は大きくないですが、15km走ったあとなのでやはりキツいです。新走法投入などの工夫を必要としますね。
なんか、距離は往復で51㎞でしたね。
GWカウンター 117/200。
Next峠走:5月5日(木)開催。場所未定。おそらく奥武蔵かなんかでお茶濁す予定。もうロングは疲れました。。。
さ、明日は待望のランオフです。うぉー、休める!
ではまた。