自分でするホイール組み② 手順と考え方、これまで組んだホイール

ホイールを組む際の概ね手順と考え方は以下の通りであろう。図解・写真入りで丁寧に説明できないことをご容赦いただきたい。

ホイール組みの手順と考え方

1. 組み方の検討

 ①どういうホイールを組むかの検討。ヒルクライムを念頭においた軽量ホイールか、エアロホイールか。前者なら外周部のリムを軽量にすることを優先し、後者なら重量は多少犠牲にしてもエアロリムを用い、スポークもエアロで。

 ②剛性の確保とリム形状、スポーク本数の考え方。どのようなホイールを組むにも、必要な剛性を確保することが最優先。必要な剛性の考え方は、名著「ロードバイクの科学」のp.170以降に詳しいが、スポークの空気抵抗をできるだけ少なくし軽量化を図るためスポーク本数をできるだけ減らそうとすると、リム高30mm程度のセミエアロリムを使用した場合で、フロントはラジアル12本、リアはタンジェント16本でも剛性面で大丈夫であろう、というのが同書筆者の考え。セミエアロリムは、リムの剛性がクラシックリムと比較して高いためスポーク本数を減らすことができるほか、リムの空気抵抗を減らすエアロ効果も多少期待でき、また重量も450g程度で収まるバランスがとれたリムだと思う。これ以上リム高が大きいと、リム剛性とエアロ効果は高まるが重量が犠牲になる。なお、私は(自分なりの)軽量ホイールでも保守的にフロント20本、リア24本にしているが、CAAD 9についていた鉄下駄RS10でさえクラシックリムにフロント16本、リア20本なので、セミエアロリムを使えば手組みでもこの程度まで本数は減らせるかと思う。

 ③リアのタンジェント組の組み方。リアを4本組みにするか6本組みにするかは、リアのスポーク本数による。リア24本や20本で6本組みというのもないだろうから。6本組みのほうが4本組みよりトルクの剛性に優れると言われるが、私はあまりこだわらない。また、イタリアンとJISであるが、通常のロードであればイタリアン組み、固定ギアであれば両切りでホイールの向きをひっくり返して使うこともあるのでJISが基本。トルクがかからない反フリー側(左側)だけラジアルにする組み方もある。CayoについていたFulfrumのホイールは、フリー側タンジェント4本組みの16本、反フリー側ラジアル8本の計24本だった。反フリー側ラジアル組みは、手組みでも十分試せる。

2. パーツの選択

ホイール組みに必要なパーツは、①リム、②ハブ、③スポーク、④ニップル、⑤リムテープ

上記1ですでにどういうリムでスポークは何本というのが決まっていれば、リムとハブはそれに応じて選択する。リムはコストパフォーマンス的にはKinlinが圧倒的だと思うが、正直、重量と価格を睨みながらお好みで、といった感じ。

ハブは、軽量化を図るのであればフロント60g、リア220gくらいの軽量ハブを探したい。シマノだとデュラエースでフロント120g、リア250gだが、ハブだけ45,000円くらいかかる。台湾のTNIだのRotazだののハブがこれくらいの重量で15,000~20,000円くらいで買える(買えた、私のときは)。

 スポークは、スポーク長の計算にリムとハブの実物が必要となるので、調達自体はリムとハブを入手してから。汎用廉価品から1本800円の軽量エアロスポークまであるが、ホイールの回転によるスポークの空気抵抗はバカにならないので、エアロスポークを試す価値はある。ただ、セミエアロのSapim CX-Rayのシルバーでも1本300円超なので、練習用ホイールには不要。

 ニップルは、アルミはブラスの1/3くらいの重量なので、軽量化を図るにはアルミ。ただし、アルミはニップル回しがなめやすいので、注意。

3. スポーク長の計算

 リムとハブを調達したら、ウェブでスポーク長を計算してくれる便利なソフトが展開されているので、それでスポーク長を計算。ここでは詳細は割愛。

4. 仮組み

 仮組みの手順は、写真入りで説明してくれている親切なウェブサイトを参照されたし。1点注意は、リムの穴は左右に振れているので、ハブの右側からくるスポークは右に触れているリム穴に通すこと。

5. 振れ取り

 ホイール組みはここからが本番。振れ取りのやり方もここでは割愛。ただ、根気よく妥協なく丁寧に作業することと、テンションを十分にかけること。「ロードバイクの科学」を参考にし、私はフロント1000N、リアフリー側1200N、反フリー側600N以上を基準にしている。

 

手組みしたホイールたち

1. 固定ギア用クラシックホイール(F, R) (2011年1月頃)

   初めて組んだホイール。当時フレームから組み上げた固定ギアバイク用に組んだもの。最初だったのでとにかく保守的に、慎重に組んだ。フロント32本ってやりすぎでしょ。

  ①フロント(810g)

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     リム:ARAYA CT19N

                  ハブ:IRO Cycle

     スポーク:DT Swiss Revolution(2.0-1.5-2.0)

     組み方:ラジアル32本(!)

  ②リア(880g)

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     リム:ARAYA CT19N

                  ハブ:IRO Cycle

     スポーク:DT Swiss Revolution(2.0-1.5-2.0)

     組み方:タンジェント6本組み32本、JIS組

2. CAAD 用 軽量アルミクリンチャー(F,R)(2010年5月頃)

 CAADの軽量化をするなかで、軽量ホールを組んでみたくなり、セミエアロリムで剛性を高めながらリム重量を抑え、かつセミエアロスポークでスポークの空気抵抗も抑制を図った。フロントはリム高30mmなのに対しリアは27mmなのは、リムのエアロ効果は風を直に受けるフロントの方が高いだろうから、リム重量を少しでも抑えるためにリアは27mmといしたもの。いま思えば、そんな細かいことどうでもよかった。

ハブに台湾製軽量ハブ(フロント66g、リア222g)を使い、結局ハブの軽量化がホイール全体の軽量化に一番寄与する結果になった。トレーニングにもレースにも使っており、今では時にCayoにも履かせてロングライドにも行き、一応メインのホイール。台湾製ハブの耐久性が心配されたが、今でも健在。

   ①フロント(620g)

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     リム:Kinlin 300 (20H)

                  ハブ:Rotaz

     スポーク:Sapim CX-Ray

     組み方:ラジアル20本

   ②リア(770g)

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     リム:Kinlin 270 (24H)

                  ハブ:Rotaz

     スポーク:Sapim CX-Ray

     組み方:タンジェント4本組み24本、イタリアン

3. PowerTap用ホイール(Rのみ)(2012年7月頃)

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 PowerTapを買ったので、それ用のホイールを組んだ。とりあえずハブが激重なので、重量はあんまりこだわってない。ていうか測ってもいない。なんでスポーク32本なんかにしたかっていうと、PowerTapが32Hのしかなかったからだと思う。

     リム:DT Swiss RR415

                  ハブ:PowerTap

     スポーク:フリー側 DT Swiss Competition、

          反フリー側 DT Swiss Revolution

     組み方:タンジェント6本組み32本、イタリアン

 

とりあえず、こんな程度の素人が組んだホイールだが、ガンガン乗っても今のところ大丈夫です。ちなみに、かかったコストですが、2の軽量ホイールでも前後で5万円程度だったと思います。完組で1390gのホイール買うといくらかかる?

次に組むことがあれば、フロント16本、リア20本でいきたいと思う。